インナードライ毛穴の対策は、「保湿」 につきます。
毛穴の数は基本的には変化しませんが、肌がふっくらとうるおっていれば、内側から押し上げられるように、毛穴はパッと見にわからないくらい目立たなくなります。
もっとも、「保湿」と聞いて、「私はせっせと化粧水でパッティングをしているのに!」と思った方。
確かに、角質層のキメが整っていれば、肌はなめらかで、毛穴が目立たないのは事実です。
水分は肌には浸透しませんが、一時的に水分を含んだ角質層はプーッとふくらみます。
そのため、化粧水でパッティングすると、一瞬キレイでなめらかな透明感のある肌になったように感じますが、これは単に見せかけのうるおいにすぎません。
それはあくまでも肌表面の、文字通り薄皮一枚のことなので、キメを整えるには、実は化粧水ではなく水でも十分なのです。
インナードライ肌の原因は?
インナードライ毛穴になってしまっている肌の角質層の乱れを招いているそもそもの原因は、化粧水では解決することはできないのです。
ここで大事なのは、肌の深層がうるおっているかどうか。
そもそも、人間の体のほとんどは水分でできています。
筋肉の75%、血液の95%は水分。
また「透明感があってキレイな肌」とは、うるおいに満ちた水分量が高い肌にほかなりません。
たとえば赤ちゃんの肌をイメージしてみてください。
ふわふわで透明感があって本当にキレイですよね。
この肌はだいたい85%が水分です(ただし角質層が薄いため、キレイではあるけれど丈夫というわけではなく、大人よりデリケートです)。
では、私たち大人はというと、なんと65%。
こうやって数字を比べてみると、老化とはうるおいを体内に抱え込めなくなることと同じだと思いませんか?
肌からは水分を補給できない
そして、肌表面からうるおいを補給できる、というのは大きな勘違いです。
角質層がふやけてキメが整うという効果はありますが、肌内部にうるおいを補えるわけではありません。
それよりも効果的なのは、血液を通じて体内からわき上がってくる水分を肌に留めること、本来の意味の「保湿」です。
うるおいをガッチリと抱え込める肌を作るためには、いくつか方法があります。
インナードライ肌の保湿方法
一番重要なのは、肌内部の水分を蒸発させないようにバリア機能を保つこと。
これは、お手入れの一番最後に乳液やクリームなどで油分を補ってしっかり「フタ」をすることです。
具体的には、セラミドやヒアルロン酸、スクワランといった成分がおすすめです。
そして、ほかの毛穴タイプと同様に、肌の深部に働きかける美容液のスキンケアが肝であることは、インナードライ毛穴のひとも同じです。
肌に合った、保湿力の高い美容液を使用しましょう。
また、水分をきちんと摂ることも大切。
カフェイン入りのものやアルコールは、利尿作用があるので水分補給にはなりません。
むしろ、体の水分や必要なミネラル分すらも排出してしまう危険性がありまずから、注意してください。
それから、糖分を多く含むジュースや炭酸飲料は体を冷やしますから、肌に悪影響があるだけでなく、むくみや肥満のもとにもなります。
ミネラルウォーターやノンカフェインのお茶などをこまめに回数を分けて摂り、水分補給をしましょう。
さらに補給した水分をきちんと体内に巡らせるためには、エクササイズも大切です。
運動することで、血液やリンパの流れがよくなりますし、血管そのものが丈夫になり、長さも伸びます。
タバコを吸う、あるいは吸っていた方は特にご用心!
血管がギュッと収縮しますから、栄養や水分が肌細胞に届きにくくなってしまいます。
必ずしもスポーツジムに通ったりする必要はありませんが、たとえば普段からエスカレーターやエレベーターではなく、階段を使ってみる、時間があるときには出勤時や帰宅時に一駅分歩いてみる、というような日常の工夫でよいのです。
また、家事ではお掃除が消費カロリーが高いので、お休みの日は丁寧に掃除をしてみる、なんていうのもよいかもしれません。
インナードライ毛穴の場合は、1にも2にも、「保湿」ということを念頭に置き、スキンケアだけではなく、日頃の生活習慣も見直すようにしてください。