最高の美顔具はあなたの手のひらと指

友人がインドを旅行したときのこと。

突然、頭痛におそわれてホテルの部屋で休んでいたら、ルームサービスの男性が部屋を訪れたそうです。

「どうしましたか?」と聞かれたので事情を話したら、その人、おもむろに自分の手を擦り合わせてから彼女の足裏をマッサージし、そのあとにゆっくりと指圧をしてくれたそうです。

その間わずか10分程度。

たったそれだけなのに、彼女の頭痛は嘘みたいに消えたとか。

まず手を擦り合わせたときの「摩擦熱」で冷え切った足を温め、指圧をすることで全身をリラックスさせたわけですね。

何の道具も使わない彼がとったとっさのケアで頭痛から解放された彼女は、それ以来、どんな頭痛薬よりも人の手の威力を信用するようになったそうです。

日本には「手当て」という言葉があります。

これは「手のひら療法」に由来しているようです。

人はたとえば腹痛を感じたときに、無意識にお腹に手をあてるように、湿気と熱をもつ手のひらは、昔から患部の痛みをやわらげる効果をもっていました。

もちろんそれはスキンケアにも活用できます。

まずは手のひらと指先を使って肌のコンディションを診る。

化粧品をつける前に手のひらで温める。

あるいは、手のひらで頬を包み込んでリフトアップしたり、指先でピアノの鍵盤をたたくようにして目元をマッサージしたり。

さらには指の腹を使ってファンデーションを毛穴に入れ込んでいったり。

手のひらと指ほど素晴らしい美顔具はないと私は思っています。

ですから、私はメイクをするときも、コットンや綿棒以外の道具というものを一切使いません。

日々の積み重ねが大切!

私もなるべく器具を使わずに、手と指をフルに使ってお手入れをさせていただいています。

あるお客様は、「あなたの指は、タコの吸盤が無数にあるみたいに肌に吸いついて、最高に気持ちがいいわ」とおっしゃってくださいました。

最高の褒め言葉です。

手のひらで顔の筋肉を持ち上げるリフトアップや、シワを指先で開いてクリームをそこに塗り込むというお手入れは一見、地味なケアですが、これがなかなか侮れません。

だって仮に朝晩1回ずつ、1日2回リフトアップをしたら、1年で730回のリフトアップ。

10年続ければ、なんと7300回。その問、1回もやらなかった人と肌質が同じはずがありません。

手のひらで頬を覆って温かさを肌に直に伝えることだって、つけた化粧品を浸透させるためにも、大切なスキンケアなのです。

それに、これにはリラクセーション効果もあるのです。

スキンケアこそ「継続は力なり」です。

いつでもどこでも使える、手のひらと指という道具をフルに活用して、美肌をその手でつかみとってください。